お母さん(中3女子)
ちひろ先生
お母さん(中3女子)
ちひろ先生
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中3女子お母さんのお悩み「娘の高校の進学先が心配(どこが良いか分からない)」
- 普通高校、定時制高校、専修学校、特別支援学校、通信制高校など娘に合う高校が分からない。
- 進学先の情報が入手できていない。入手方法が分からない。
今回のケースは、発達障害(ASD:自閉症スペクトラム)のある中学3年生のお子さんの進学先についての悩みや心配のご相談です。
中学生にとって進学先(高校)を決めることは、これまでの人生において最も大きな決断の一つです。
そのため、子供によってはとても大きな悩みとなり、ストレスを受けることになります。
誰もが悩む問題なので、発達障害のある子供の親御さんにとっても大きな悩みや心配事になると思います。
進学先を選択する過程で一般的によくみられるのは、子どもが特定の学校に行きたがるケース(好きな友達と同じ高校にいきたい、好きな専門分野を学びたいなど)や逆に、どの高校(普通高校、特別支援学校、通信制高校など)に行ったら良いか分からないケース、また、子どもの成績と進学希望先に隔たりがある、親御さんが普通高校にこだわっている(特別支援学校の進学を拒んでいる)などのケースです。
どの親御さんにもお子さんの進学先について希望があると思います。
でも、親御さんの考えを一方的にお子さんに伝えることはよくありません。また、お子さんも情報がない中で自分の考えにこだわりすぎたり、主張しすぎたりすることもあまりよくありません。
学校と上手く連携して相談しながら、お子さんの可能性が広げるためにいろんな情報を入手して、時間をかけて調べながら話し合いを進めることが必要です。
最終的に、お子さんの希望を尊重することが大切です。
子供の進学先を決める時にやっていはいけないこと
ちひろ先生
学校の成績だけで進学先を決めない
一番良くないのは、「子どもの成績がこのレベルだからこの高校にする」という学校の成績ありきの進学先の決め方です。
もちろん、子ども本人が行きたい高校(親御さんも納得している)であれば良いと思います。
本人の希望を無視して、学校教師や親御さんだけで進学先を決めつけることはやってはいけないことです。
後々、このことがきっかけで問題になることがあります。
子どもの成績とそれほど差がない少し学力が上の高校で、子どもの強い希望があれば頑張らせてみることも一つの方法です。
ただし、子どもの成績と進学先のレベルに極端に差があるなら、他の選択肢も考えて丁寧に話し合いをすすめることが必要です。
また、子どもの学校の成績よりもゆとりを持って勉強できる進学先を希望することもあると思います。
その時には、子どもの考えを確認し、子どもの意志を尊重してあげることが大切です。
子どもの意志に反して成績だけで進学先を決めつけてしまうと、進学先の生活に馴染めなかった場合親御さんや学校の教師を恨んでしまう可能性もあります。
学力のレベルに合わせて進学先を決めることはもちろん必要なことです。
学力レベルを考えるのと同時に、その進学先が子どもに合うかどうか、サポートを受けられるかどうか、学校の教育方針や発達障害の子どもの指導経験など総合的に判断することが大切です。
ある高校(普通高校など)にこだわりすぎない
発達障害のある子どもの進学先の選択肢はいくつもあります。
例えば、普通高校にするか、定時制高校にするか、専修学校にするか、特別支援学校にするか、または通信制高校にするかなどが挙げられます。
よくみられるケースとしては、子どもや親御さんが特別支援学校などを拒否して普通高校にこだわることです。
子どもや親御さんのこの考え方は間違いではなく当然のことだと思います。
でも、発達障害のある子どもの場合、進学先でその子どもに合った教育が受けられるか、教育・生活環境がしっかりと整っているかをまず先に考えることが大切です。
周囲の子どもと同じ進路にこだわりすぎると、進学先で授業についていけなくなった、個々にサポートしてもらえなかった、周囲の環境が合わなかったなどの場合に不登校に発展してしまう可能性があります。
(もし不登校になってしまっても、その時はまた通信制高校を検討するなどいろんな選択肢があります。)
子供の進学先の悩みを解決するサポート方法
本人の希望を尊重しながら情報を収集する
何度もお伝えしましたが、最も大切なことは本人の希望を尊重することです。
本人の希望に沿いながら情報を集めていくことが大切なサポートになります。
この情報を収集する作業は、子どもでは難しいことが多いので、親御さんが学校と話し合って情報を集めたり、ホームページなどのネット情報を活用したり、進学先の案内(学校案内)を取り寄せたりしながら情報を収集する方法が良いですね。
また、ホームページや学校案内だけでは実際の雰囲気が分からないこともあります。
そのため、オープンスクールや文化祭、体育祭などに行ってみたり、学校説明会に参加して校長や教師、生徒の話を聞いてみると学校の雰囲気を直接把握する(体感する)ことができます。
卒業後の進路なども確認しておくこともおすすめします。
親御さんが子どもと一緒に進学先を探す
子どもが行きたい進学先がはっきりしない、進学先の希望がないといったケースもよくあります。
このような場合は、まず学校の教師と相談してどんな進学先があるか、子どもに合う進学先はどこが良いかなど進学先のリストを挙げてもらうようにお願い(依頼)してみて下さい。
子ども、親御さん、学校の教師で話し合いを継続し、どの進学先が子どもに合うか、進学先の特徴、その進学先に通わせるメリットやデメリットなど進学先ごとに検討します。
発達障害の経験があるか、子どもに合うサポートを受けられるかなど確認しておくことは大切です。
具体的に進学先の候補が集まったら、親御さんもお子さんと一緒に学校見学に参加して進学先の雰囲気を確認したり、学校関係者の話を聞いてみて下さい。
地域の発達障害者支援センターなどに相談することもできます。
特別支援学校への進学を検討してみる
子どもと話し合って特別支援学校を検討するなら、できるだけ早めに学校や教育委員会などと連携して(問い合わせて)、進学までどのようなスケジュールになるか、どのような準備が必要か事前に確認することが大切です。
特別支援学校に入学する場合は、医師の診断書や療育手帳が必要になることがあります。そのため、事前に何が必要かの確認は大切です。
特別支援学校への入学が決まったら、親御さんとその特別支援学校の担当者とコミュニケーションを取りながら、お子さんが進学先の生活がスムーズに送れるようにすすめていきます。
通信制高校への進学を検討してみる
通信制高校には、発達障害のある子どもにとってメリットがたくさんあります。
そのため、お子さんの特性や希望を確認し選択肢の一つとして考えることは良いことです。
発達障害の子どもが通信制高校に通うメリットはいくつかあります。
例えば、ほとんど通学する必要がなく自宅学習中心で卒業できることや単位制のため自分(子ども)のペースで勉強できる、面倒な人間関係が少ないためコミュニケーションが苦手な子どもに向いている、自分の時間が作りやすい、授業料は比較的安く経済的に負担が少ないなどが挙げられます。
反面、しっかりと自己管理する必要があることや積極的に学校行事や部活動などに参加したい子どもには少し物足りないなどのデメリットもあります。
通信制高校を検討される場合は、例えば全国の通信制高校にまとめて複数資料請求できる「ズバット通信制高校比較」といったポータルサイトを利用すると便利で早く情報収集できます。
希望に合う通信制高校を気軽に見つけることができます。
通信制高校については当サイトで詳しくご案内しています。こちら👇をご覧下さい。
通信制高校とは?大学に進学できる?学校の選び方や特徴、学費、全日制高校との違いを解説。まとめ
子供が大学への進学を希望する場合
発達障害のある高校生が大学への進学を希望する場合についてお話します。
子どもが自分で発達障害があることをある程度理解しておくことも必要なことです。
そうすれば、大学に入学後すぐに大学側に自分の発達障害の特性やサポートの必要性についてなど伝えることができます。
大学側もこのような状況が分かっていればカウンセリングなどでサポートしてくれる場合があります。
発達障害の学生向けに支援体制を整えている大学も増えています。大学を決める場合に、事前にその大学の支援体制が充実しているかなど必ず確認しておいて下さい。
全般的な大学生活の送り方、授業を受ける手続き、単位の取り方、サークル活動への参加など相談や助言が必要なことが多くあります。
発達障害に理解のない大学に進んでしまうと、大学生活の継続が難しくなってしまい中退してしまうこともみられます。
まとめ
ちひろ先生
- 子どもの希望を尊重しながら進学先の情報を収集する。
- 親御さんが子どもと一緒に進学先を探す。
- 特別支援学校への進学を検討してみる。
- 通信制高校への進学を検討してみる。
- 子どもが大学への進学を希望するなら、発達障害へのサポート体制が整った(理解のある)大学を選ぶ。
子どもの進学先・進路はいくつもあります。発達障害(ADHD、自閉症スペクトラム、学習障害)のある子どもの場合も同じです。
どの進学先にするかによって、集める情報は変わりますし、動き出すスケジュールも変わってきます。
子どもにとって進学先を決めることはとても大きな問題で大きな悩みを抱えたりストレスを受けやすくなります。
そのため、親御さんのサポートが必ず必要になります。
最終的には、お子さんの希望や考え方を尊重して進学先を決めることが大切です。
大変な時期なので親御さんにも負担がかかりますが、最後までお子さんのサポートをしてあげていただきたいと思います。
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